【コラム】大学で教職をとるべきか?教育現場の問題点、授業の概要、教育実習について解説!

この記事は約10分で読めます。

こんにちは!

今回は、時期的に新入生の中で教職をとるべきかどうか迷っている人も多いのかなということで、教職について、少し語ってみたいと思います。

動画はこちら↓

スポンサーリンク

僕の現状と私見

僕は、学部生時代に高等学校教諭一種免許状(理科)を取得しました。

修士課程を修了しているので、専修免許状の取得要件も満たしていますが、交付申請をしていないため、持ってはいません。

実際に教職をとった者として、私見をいうと、教職はとらなくても別に困りません

逆に、教職をとったからといって、安心できるというようなものではありません

Twitterアンケートの結果

Twitterでアンケートをとってみた結果も共有いたします。

本当は、もうちょっと投票数が欲しかったところですが、教職をとっていないひとの方が多いという結果になりました。

1年生の最初の時期だけ教職をとってみて、すぐに辞める人も多いので、免許状取得までいく人はそれほど多くありません。

そして、教職とらなかったけど特に困らなかったという人が過半数を占めていることから、僕の考えとも大きく乖離していないと考えます。

スポンサーリンク

教育現場の問題点(特に公立)

ここからは、なぜ教職はとらなくても良いのか、お話ししていきます。

そこには、教育現場、特に公立の学校が抱える以下のような問題があります。

残業時間

よく知られていることですが、教職員は残業時間がとても長いです。

過労死ラインは月80時間といわれていますが、教職員の平均残業時間はこれより長いです。

調査方法や年代によってデータに幅があるのですが、小中高の平均がだいたい月100から130時間程度になります。

あくまで、これは平均値であり、残業がこれより長い先生もいます。

特に若い先生は、教材研究や不慣れな事務作業により、残業時間が長くなる傾向があります。

離職理由

一方で次のようなデータもあります。

教員の新卒1年離職率は1%程度であり、これは非常に低い割合です。

公務員として福利厚生がしっかりしていることやリストラがないことによる安定感が理由として考えられます。

ただ、年度の概念がしっかりとあるため、1年未満でやめるタイミングがないからとも考えられます。

ちなみに、学校支援業全体の3年離職率は約45%であり、一般的な会社員の30%よりも高くなるというデータもあります。

学習支援業には、学習塾の講師やスクールカウンセラーなども含まれるため、ただちに教員の離職率が低いという主張にはなりませんが、一応知っておいてください。

それで、1年未満の離職で最も多い理由は「自己都合」で、2番目は「病気」です。

知っておいていただきたいのは、「病気」のうちの6割程度が「精神疾患」であるということです。

長すぎる残業時間がその原因のひとつとなっていることが考えられます。

給特法

また、この残業時間に対する報酬に関して、給特法という法律が問題視されています。

給特法とは、「公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法」という法律で昭和46年に制定されたものです。

問題となっている内容は、教師という職業の特異性を考慮し、休日勤務手当や時間外勤務を支給しない代わりに教職調整額として、月給の4%を定額で支給するということです。

労働基準法により、残業時間に対して最低額である25%増しの時間外勤務手当が支給されるとすると、月給の4%は残業時間約6時間分に相当します。

4%の根拠は、この法律が制定されるにあたって実施された、教員の残業時間調査で平均8時間となったということです。

ただ、ここから50年以上が経って、残業時間が平均100時間を超えても、この4%ルールは変更されず、いわゆるサービス残業となっている実態があります。

法改正の動きはありますが、2019年に変動時間労働制や勤務時間管理が導入されても、4%ルールには手つかずでした。

今後も、この問題の解決には長い時間がかかるものだと考えられます。

教員不足

このようなことから、一部地域では教員不足が問題となっています。

その対策で、臨時免許状というものが発行されることがあります。

これは、教員免許を取得していない人でも3年間という制限付きで、教員の業務をすることを認めるというものです。

僕が教員免許なくても困らないといったのは、これが理由です。

どうしても教師になりたいと思ったら、臨時免許状を取得すればOKです。

そのため、現時点で迷うくらいなら、わざわざ教職をとらなくてもよいというスタンスです。

教職を実際にとった経験談

それで、ここからは僕が教職をとってきた経験についてお話しします。

免許状の種類と取得要件

まず、免許状取得のための要件ですが、これは大学ごとに少し違いがあります。

一種免許状

教育学部以外で教職をとる場合、多くは中学校と高校の免許取得を目指すことになりますが、そのためには少なくとも67単位以上が必要になります。

ただし、中学校の要件には、道徳教育と介護等実習が入ってきて、教育実習も長いため、一般的に高校の教員免許よりも取得に必要な単位が多いです。

したがって、中学校の教員免許取得要件を満たせば、おのずと高校の教員免許の要件も満たしているような状態になります。

つまり、高校の免許のみの取得を目指すか、中学校と高校の免許両方の取得を目指すかの2択になります。

(厳密なことを言うと、僕が行っていた大学では、高校の先生も教科教育について、つまり僕だったら理科教育の方法についての授業が1つだけ増えるということがありました。

ここについては、ご自身の大学でもらえる冊子をよく確認してください。)

ここまでの説明が一種免許状についてのものになります。

以上の要件を満たし、しっかりと申請したうえで、学部を卒業すれば、そのときに免許状が受け取れます。

専修免許状

そして、免許状には種類があり、大学院の修士課程を修了した者は、専修免許状を取得することができます。

なにか新たに授業をとる必要はなくて、一種免許状の要件をすべて満たしたうえで、基本的に修士課程の修了要件を満たしていれば、おのずと専修免許状の取得要件を満たせます。

ただ、修士2年のときに申請しないと交付されないので、それだけ気をつけてください。

大学で受け取れなかった場合は、個人で教育委員会へ申請をすることになり、少し面倒なことになります。

教職の授業

それで、教職の授業についてですが、他の授業と同じように、前で先生が話して、それを聞くという形が基本かと思います。

グループワークが多い

ただ、他の授業に比べて、グループワーク、グループ発表が多いです。

アクティブラーニングの一環ですが、たとえば模擬授業の計画、指導案をみんなで作って、実際に授業をやるみたいな感じです。

指導案や授業計画そのものを発表することもありました。

それ以外にも、素行が悪い生徒や不登校の生徒に対して、どのような対応をとればよいのかなどといったこともグループで話し合います。

出席点の配点が大きい

やはり化学の専門の授業に比べると出席点が大きいと思います。

いちばん極端な先生だと、出席点が50点の授業もありました。

この授業は15回中10回出席したら、満点の50点がもらえて、最後に4択以下のテストで50点中10点取れば単位が出るというものでした。

4択以下なので、どれだけ適当に答えても14点くらいはいくので、よほど運が悪くなければ落ちない、そんな授業がありましたね。

専門の授業は特に、こういう授業の方が少ないので、油断しないように授業には臨んでください。

化学実験の実習であれば、1回の遅刻が命取りになります。

忙しい

基本的に教職の授業は5、6限、もしくは土曜日の日中にあります。

最初の時期は、みんな頑張って授業をとるので、ここに教職を加えるとかなり忙しくなります。

僕の場合は、最初の学期で1週間あたり27コマの授業がありましたが、人によっては30コマを超える人も出てくると思います。

また、学部の隔たりがないので、キャンパス移動を控えている学部の人たちは、移動する前に頑張って単位をとっておかないと、面倒になることもあります。

教育実習

最後に、気になっている人も多い教育実習の体験について、少しお話しします。

教育実習は、すぐにあるわけではなくて、3年生か4年生の主に春か秋くらいのシーズンに行われます。

実習先は基本的に自分の母校である中学校か高校になります。

期間は、高校のみの場合は2週間で、中学校の免許もとる場合は3週間です。

僕は、4年生の6月に、母校である高校で2週間の実習を受けました。

結果だけをいうと、悪いことの方が多かったのですが、実習をやって良かったことも一応あります。

良かったこと

知っている先生と話せる

まず、自分が知っている先生たちも全体の1/3くらい残っていらっしゃったので、いろいろ相談や雑談ができる環境でした。

当時ほぼしゃべったことのない先生でも、驚異の記憶力で覚えていて、いろいろお話しできました。

その中で、複数の先生に言われたのは、「絶対先生になったらあかんで」ということでした。

先生たちもいろいろ大変なのは、よく伝わりました。

実習生同士で相談できる

実習の時期は、高校が指定するので、同時期にほかの大学からの実習生も来ます。

そして、浪人留年がない限り、一緒に教育実習を受ける実習生は同級生になります。

実習生の控え室を用意してもらっていたのですが、そこの中だけは落ち着ける環境でした。

小中高時代は、ほとんどしゃべったことがなかった人でも、同じ困難に立ち向かう仲間として、かなり親しく相談できるようになります。

生徒と交流できる

最後に、生徒との交流も良かったと思います。

授業だけでなく、SHRや掃除、球技大会なんかも、参加させてもらって、いろいろお話しできました。

部活動にも参加させていただきました。

校則が変わって、スマホ持ち込み可になっていたりしていて、そういう変化も知りました。

あと、受験制度が変わったのかもしれませんが、自分がいたころにたくさんいた、やんちゃな生徒がいなくなっていて、みんないい子になっていたのが、結構衝撃的でした。

悪かったこと

教育実習を受けて悪かったこともお話ししておきます。

担当の先生ガチャになる

まず、実習生には1人ずつ担当の先生が1人付くのですが、その先生がどんな人かによって、苦労することがあります。

僕の担当の先生は、僕が高校生だったときにはいなかった先生で、一言でいえば、無知なパワハラ人間でした。

僕は感情的に話す人が嫌いなので、あまり詳しくは言いませんが、専門知識は明らかに僕の方があるということが、実習初日にわかってしまったので、尊敬できませんでした。

指導案を一晩で書き直させられたときには、殴りそうになりました。

大学で重視されない知識が問われる

ただ、自分の記憶が足りていないなと感じることもあって、それは化合物の色など、大学では暗記するほど重要ではないものをとっさに答えないといけないのは、少し苦しかったです。

顔と名前が一致しない

それで、これは申し訳ない気持ちになるということなのですが2週間という短い期間なので、なかなか生徒の顔と名前が一致しません。

特に、授業だけを担当しているクラスは、難しいです。

あと、僕の場合は同じような髪型の女の子は覚えにくく、申し訳ないと思いながら、実習を受けていました。

時間がない&過度なストレス

最後、これは家族に言われたことで、実際に体重を測ったわけではないのですが、痩せました。

僕はBMIが18弱のガリガリなのですが、そこからさらに瘦せたので、ダイエット効果は絶大だと思います。

主たる原因としては、帰宅が基本的に7時から9時で、昼食を食べる時間もなかったくらい忙しくなったことと、担当の先生に対する過度なストレスだったと思います。

一緒にいた実習生の中には、深夜0時まで帰れなかった人もいました。

まとめ

学校や先生によっては、そこまで大変じゃなかったという人もいるので、一概には言えませんが、教育実習は基本的に超大変です。

実際に先生になった1年目は、この教育実習が1年間続くようなものだと思うと、僕には先生は無理だなということで、採用試験も受けませんでした。

勉強の面ではそこまで心配はいらないので、ストレス耐性や金銭的なことも加味して、自分が教職に向いているかどうかをよく考えて、教職をとっていただきたいと思います。

最後に、僕は普段、主に大学の化学の理論について、発信をしております。

もしこれから化学を勉強される場合は、他の動画も見ていただけると幸いです。

以上です。

ありがとうございました!

タイトルとURLをコピーしました