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【大学の物理化学】2成分混合系における実在溶液と実在気体の相図について、わかりやすく解説!

実在溶液では、異種分子間で引力相互作用が優勢なとき、液体がより安定となるため、相図中で液相領域の拡大を引き起こします。反対に、斥力相互作用が優勢なときには、気体が相対的に安定となるため、相図中で気相領域の拡大を引き起こします。さらに、成分の組み合わせと温度によっては、液-液相分離も起こります。この記事では、そんな実在溶液と実在気体の相図について、解説しました。
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【大学の物理化学】2成分混合系における理想溶液と理想気体の相図について、わかりやすく解説!

一般的に、液相と気相の2相が共存しているときに、それぞれの組成は一致せず、揮発性が高い方の成分が気相に多く存在することになります。その結果、全圧や温度の組成依存性を表した相図である蒸気圧図、温度-組成図では、液相も気相も存在しえない領域が存在することになります。この記事では、分子間相互作用の影響が無視できる理想系で、この相分離領域(ROD)について解説しています。
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【大学の高分子科学】高分子溶液の熱力学を説明するFlory-Huggins(フローリー-ハギンズ)理論について、わかりやすく解説!

溶液系において、溶質が高分子のときには、同じ体積分率で比較したときに、低分子よりもエントロピーが小さくなります。これは、化学結合によりセグメントが広く分散できないためです。この記事では、高分子溶液の熱力学を最も簡単に考えるフローリー-ハギンズ理論について、わかりやすく解説しています。
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【大学の物理化学】沸点上昇や凝固点降下、浸透圧の組成依存性について、わかりやすく解説!

高校でも習う、溶液の沸点上昇や凝固点降下、浸透圧などは、束一的性質と呼ばれます。これは、溶質の化学種によらず、何かが溶けているということによる化学ポテンシャルの変化で説明することができます。この記事では、これらの組成依存性がどのような式で記述できるのかを導出しました。
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【大学の物理化学】正則溶液の性質と相分離の原理について、わかりやすく解説!

水と油を混ぜると、2つの相に分離します。これは、異種分子間で斥力相互作用が大きくはたらくためであり、この場合は混合エンタルピーが0ではなく、正の値をとることになります。この記事では、具体的に相分離がなぜ起こるのかということを熱力学量からわかりやすく説明しています。
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【大学の物理化学】理想溶液と理想希薄溶液の定義と性質について、わかりやすく解説!

混合系における液相の化学ポテンシャルは、純粋なときの化学ポテンシャルを基準にモル分率によって決まります。この記事では、理想溶液と理想希薄溶液の定義と、それらについて成り立つ、ラウールの法則とヘンリーの法則の分子論的な起源について、わかりやすくまとめました。
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【大学の物理化学】混合系における部分モル量の概念と混合ギブズエネルギー導出過程について、わかりやすく解説!

混合系では、周りにどんな分子があるのかという環境の影響で、全体の体積やエネルギーは複雑な変化をします。この記事では、混合系における各成分の状態量がどのように表されるのかということを考え、混合による全体のギブズエネルギー変化を導出します。
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【大学の物理化学】エーレンフェストによる相転移の分類について、わかりやすく解説!

中学校の理科で、状態変化が起こっている間、温度は一定になると習いました。熱を与えても温度が変化しないということは、熱容量が無限大となっていると解釈できます。このような挙動は、すべての相転移現象に共通しているわけではなく、どのような分子論的起源によって転移が起こるのかに依存しています。この記事では、そんな相転移の分類方法についてまとめてみました!
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【大学の物理化学】単成分系の相境界における圧力と温度の関係、クラペイロンの式について、わかりやすく解説!

ギブズの相律より、単成分で2相が共存しているときには、可変度が1となります。つまり、独立なパラメータは1つだけなので、圧力は温度の関数になります。この記事では、圧力と温度の関係式をクラペイロンの式という式から導き、相図の概形を考えます。
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【大学の物理化学】相とガラス状態の違い、ギブズの相律について、わかりやすく解説!

化学で扱う「相」とは、その中で組成や物理状態が均一となるような物質の状態のことを指します。音が同じである「層」、似て非なるものである「ガラス」についても、その明確な違いを説明しています。記事の後半では、成分の数と共存する層の数、独立に変化できるパラメータの数という3つの関係をまとめたギブズの相律の話をしています。
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【大学の高分子科学】なぜゴムは一気に引っ張ると熱くなるのか?グー-ジュール効果について、わかりやすく解説!

ゴムは一気に引っ張ると温度が上昇し、一気に縮めると温度が低下します。この記事では、この現象の熱力学的な解釈と簡単な実験方法、そして熱膨張の効果により例外となる条件について、まとめてみました!
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【大学の高分子科学】ゴムの力学特性を分子論的、現象論的に扱うモデルについて、わかりやすく解説!

ゴムの試料の中では、個々の網目鎖が自由度を持ち、エネルギーも等分配されます。また、ゴムは伸長により体積がほとんど変化しないという性質を持っているため、三次元的に考えると、単純に張力が変位に比例するというわけではありません。この記事では、ゴムの張力を分子論的、また現象論的に扱う方法について考えていきます。
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【大学の高分子科学】ゴムの構造と基本的な物性、熱力学的な扱い方について、わかりやすく解説!

ゴムは、化学結合により架橋された三次元的な高分子網目構造を有しています。熱力学基本式に伸長によって与えられた仕事の項を付け加えることで、熱力学的にゴム弾性を扱うことができます。この記事では、ゴム弾性と熱力学量の基本的な関係と分子論的起源について、わかりやすく解説しました。
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【大学の物理化学】分配関数を用いた熱力学量の統計学的表現について、わかりやすく解説!

統計力学で扱う分配関数は、熱力学的にも重要な意味を持ちます。単に存在確率の分母となるだけでなく、エネルギーやエントロピーを引き出すための情報を含んでいます。この記事では、いかにして分配関数から熱力学量を求めるのかをわかりやすく解説しています。
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【大学の物理化学】物理的、化学的変化にともなうギブズエネルギーの変化について、わかりやすく解説!

可逆変化ではギブズエネルギーは変化せず、不可逆変化でギブズエネルギーは減少するというのが、自発的な変化の方向です。これは、あらゆる化学的、物理的変化にもいうことができます。例えば、氷のギブズエネルギーが水の値より大きくなったときに融解が起こるといった感じです。この記事では、そんなギブズエネルギー変化について、基本的なことをわかりやすくまとめてみました!