ばけねこ

化学

【大学の物理化学】イオンの活量係数を考えるデバイ-ヒュッケル理論について、わかりやすく解説!

イオンの周りでは、静電相互作用により、反対の電荷をもつ対イオンの濃度が局所的に高くなります。その結果、中心にあるイオンは、遠い位置にあるイオンと相互作用しにくくなります。見かけ上電荷が小さくなるこの現象を静電遮蔽と呼びます。この記事では、電解質溶液中で、静電遮蔽により実効濃度が下がる効果について考えていきます。
化学

【大学の物理化学】活量を用いた非理想系の表し方について、わかりやすく解説!

多くの実在溶液は、理想溶液とは異なり、各成分の蒸気圧が組成に対して複雑な依存性を示します。このとき、複雑なモデルを使う代わりに、理想系の式に実効のモル分率や濃度を入れることで、簡単な式にすることがあります。この記事では、実効のモル分率を指す活量について、基本的なことをまとめました。
化学

【大学の物理化学】3成分混合系の相図の表し方について、わかりやすく解説!

3成分以上の混合系では、独立な変数が4つ以上あるため、紙面上に相図を書くことができません。ただ、いくつかのパラメータを固定して、変数を3つ以下にすれば、書き表すことが可能です。この記事では、3成分混合系の相図をどのようにして書き表すのかを解説しています。
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コラム

【コラム】大学で教職をとるべきか?教育現場の問題点、授業の概要、教育実習について解説!

新入生の中には、教職をとるかどうか迷いながら、とりあえず授業に出席してみている人も少なくないと思います。この記事では、実際に教職をとっていた者として、教員免許の必要性、教育現場の問題点、授業や実習の経験について、語ってみました。
化学

【大学の物理化学】混合物の融解を表す相図について、わかりやすく解説!

よく知られているように、一般的に溶液の凝固点は、純粋なときに比べて低い温度になります。これは、混合により液体のエントロピーが大きくなるためです。この記事では、2成分の混合物の融解について、相図を用いて考えていきます。
化学

【大学の物理化学】2成分混合系における実在溶液と実在気体の相図について、わかりやすく解説!

実在溶液では、異種分子間で引力相互作用が優勢なとき、液体がより安定となるため、相図中で液相領域の拡大を引き起こします。反対に、斥力相互作用が優勢なときには、気体が相対的に安定となるため、相図中で気相領域の拡大を引き起こします。さらに、成分の組み合わせと温度によっては、液-液相分離も起こります。この記事では、そんな実在溶液と実在気体の相図について、解説しました。
化学

【大学の物理化学】2成分混合系における理想溶液と理想気体の相図について、わかりやすく解説!

一般的に、液相と気相の2相が共存しているときに、それぞれの組成は一致せず、揮発性が高い方の成分が気相に多く存在することになります。その結果、全圧や温度の組成依存性を表した相図である蒸気圧図、温度-組成図では、液相も気相も存在しえない領域が存在することになります。この記事では、分子間相互作用の影響が無視できる理想系で、この相分離領域(ROD)について解説しています。
化学

【大学の高分子科学】高分子溶液の熱力学を説明するFlory-Huggins(フローリー-ハギンズ)理論について、わかりやすく解説!

溶液系において、溶質が高分子のときには、同じ体積分率で比較したときに、低分子よりもエントロピーが小さくなります。これは、化学結合によりセグメントが広く分散できないためです。この記事では、高分子溶液の熱力学を最も簡単に考えるフローリー-ハギンズ理論について、わかりやすく解説しています。
化学

【大学の物理化学】沸点上昇や凝固点降下、浸透圧の組成依存性について、わかりやすく解説!

高校でも習う、溶液の沸点上昇や凝固点降下、浸透圧などは、束一的性質と呼ばれます。これは、溶質の化学種によらず、何かが溶けているということによる化学ポテンシャルの変化で説明することができます。この記事では、これらの組成依存性がどのような式で記述できるのかを導出しました。
化学

【大学の物理化学】正則溶液の性質と相分離の原理について、わかりやすく解説!

水と油を混ぜると、2つの相に分離します。これは、異種分子間で斥力相互作用が大きくはたらくためであり、この場合は混合エンタルピーが0ではなく、正の値をとることになります。この記事では、具体的に相分離がなぜ起こるのかということを熱力学量からわかりやすく説明しています。
化学

【大学の物理化学】理想溶液と理想希薄溶液の定義と性質について、わかりやすく解説!

混合系における液相の化学ポテンシャルは、純粋なときの化学ポテンシャルを基準にモル分率によって決まります。この記事では、理想溶液と理想希薄溶液の定義と、それらについて成り立つ、ラウールの法則とヘンリーの法則の分子論的な起源について、わかりやすくまとめました。
化学

【大学の物理化学】混合系における部分モル量の概念と混合ギブズエネルギー導出過程について、わかりやすく解説!

混合系では、周りにどんな分子があるのかという環境の影響で、全体の体積やエネルギーは複雑な変化をします。この記事では、混合系における各成分の状態量がどのように表されるのかということを考え、混合による全体のギブズエネルギー変化を導出します。
化学

【大学の物理化学】エーレンフェストによる相転移の分類について、わかりやすく解説!

中学校の理科で、状態変化が起こっている間、温度は一定になると習いました。熱を与えても温度が変化しないということは、熱容量が無限大となっていると解釈できます。このような挙動は、すべての相転移現象に共通しているわけではなく、どのような分子論的起源によって転移が起こるのかに依存しています。この記事では、そんな相転移の分類方法についてまとめてみました!
化学

【大学の物理化学】単成分系の相境界における圧力と温度の関係、クラペイロンの式について、わかりやすく解説!

ギブズの相律より、単成分で2相が共存しているときには、可変度が1となります。つまり、独立なパラメータは1つだけなので、圧力は温度の関数になります。この記事では、圧力と温度の関係式をクラペイロンの式という式から導き、相図の概形を考えます。
化学

【大学の物理化学】相とガラス状態の違い、ギブズの相律について、わかりやすく解説!

化学で扱う「相」とは、その中で組成や物理状態が均一となるような物質の状態のことを指します。音が同じである「層」、似て非なるものである「ガラス」についても、その明確な違いを説明しています。記事の後半では、成分の数と共存する層の数、独立に変化できるパラメータの数という3つの関係をまとめたギブズの相律の話をしています。